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専属専任媒介と一般媒介の使い分け

不動産を売却する際、どの不動産会社に依頼するかと同じくらい重要なのが、媒介契約の種類です。特に「専属専任媒介」と「一般媒介」は性質が大きく異なるため、違いを理解しないまま契約すると、売却活動の進み方に違和感を持ってしまうかもしれません。

媒介契約は、売却価格を直接決めるものではありませんが、情報の公開範囲や不動産会社との役割分担を定める重要な枠組みです。それぞれの特徴を整理したうえで使い分けることが大切になります。

一般媒介契約の基本的な考え方

複数の不動産会社に依頼できる契約

一般媒介契約では、売主は複数の不動産会社と同時に媒介契約を結ぶことができます。また、売主自身が買主を見つけて直接取引することも可能です。売却活動の窓口が複数になるため、各社の販売方針や対応を比較しながら進められる点が特徴です。

情報公開と報告義務の位置づけ

一般媒介契約では、レインズへの登録義務はなく、販売状況の定期的な報告義務も法律上は定められていません。そのため、どの会社がどのような販売活動を行っているかは、売主側で整理しながら把握する必要があります。

専属専任媒介契約の基本的な考え方

売却活動を一社に一本化する契約

専属専任媒介契約では、売却を依頼できる不動産会社は1社に限定されます。売主が自分で買主を見つけて直接契約することは認められていません。

売却活動のすべてを一社に任せる形になるため、不動産会社との役割分担が明確になります。

レインズ登録と報告義務

専属専任媒介契約では、契約締結から5日以内にレインズへ登録する義務があります。また、1週間に1回以上、販売状況を売主に報告する義務が課されています。

売却活動の状況が定期的に共有される点は、売主が進捗を把握するうえで重要な要素になります。

契約内容の違いを整理する視点

一般媒介と専属専任媒介の違いは、「自由度」と「管理・報告の仕組み」のどちらを重視するかで整理できます。

  • 一般媒介:依頼先の自由度が高く、売主の裁量が大きい
  • 専属専任媒介:管理と報告が制度として明確に定められている

どちらが優れているというよりも、売却の進め方に対する考え方の違いとして捉えると分かりやすいと思います。

一般媒介が選ばれる場面

不動産会社を比較しながら進めたい場合

売却を急いでおらず、複数の不動産会社の提案や動きを見ながら進めたい場合には、一般媒介という選択が合うことがあります。

各社の対応や販売方針を比較できるため、どのようなアプローチが取られているかを把握しやすくなります。

売主自身で動く余地を残したい場合

知人からの紹介や個人的なつながりで買主候補が現れる可能性がある場合には、一般媒介の柔軟さが活きる場面もあります。

専属専任媒介が選ばれる場面

売却活動を一元管理したい場合

連絡窓口を一本化し、販売活動や問い合わせ対応を整理して進めたい場合には、専属専任媒介の仕組みが適しています。

情報の更新や報告が制度として決まっているため、進捗を定期的に確認することができます。

売却方針を明確に決めている場合

価格や売却時期について一定の方針が固まっている場合には、不動産会社と戦略を共有しながら進める形が取りやすくなります。

使い分けを考える際の確認ポイント

媒介契約を選ぶ際には、次の点を事前に整理しておくと判断がしやすくなります。

  • 売却を急いでいるか、時間に余裕があるか
  • 不動産会社とのやり取りをどの程度自分で管理できるか
  • 販売状況の報告をどの頻度で受けたいか
  • 自分で買主を探す可能性があるか

媒介契約は途中で見直すこともできる

媒介契約は、一定期間ごとに更新や見直しが可能です。最初の選択にこだわりすぎず、状況に応じて契約形態を切り替えるという考え方もあります。

不動産会社と話し合いながら、現在の売却状況に合った契約形態かどうかを確認していくことが、納得感のある売却につながると思います。

reona: