プレゼントをもらったときに、相手から「お返しはいらないよ」と言われたこともあるかと思います。この一言は気を遣ってくれたありがたい言葉である反面、「本当に返さなくていいの?」「何かしら感謝の気持ちは伝えたい…」と迷ってしまうこともあります。
「お返し不要」と言われた場合の正しい対応マナー、返したい気持ちをスマートに表す方法、そして避けるべきNG行動までを、わかりやすく解説します。
「お返し不要」の本当の意味とは?
まず理解しておきたいのは、「お返し不要」という言葉にはいろいろな“温度差”があるということかと思います。
心からの好意
「本当にお返しはいらないから、気にしないでね」と純粋な好意や応援の気持ちで贈ってくれるケース。
気を遣わせたくない
「忙しいだろうから無理しないで」と、相手の負担を減らしたい配慮からの言葉。
建前・社交辞令
「形式的には言っておくけど、何かしらあるのが当然だよね」という空気感を含む場合もあります。
→ 相手の性格や関係性、過去のやり取りを踏まえて「真意」を読み解くのがカギです。
基本マナーは「何もしない」より「何か伝える」
「お返し不要」と言われたからといって、本当に何もしないのはちょっと寂しい対応かと思います。形式的なお返しは避けつつ、「ありがとう」の気持ちはきちんと形にするのが大人の礼儀になるかと思います。
シチュエーション別おすすめの対応例
① ちょっとしたプレゼント(お菓子・雑貨など)をもらった場合
対応マナー:お礼の言葉だけでOK。ただし、タイミングと温度感が大切。
例:「とてもおいしかったです、優しいお気遣いありがとうございます!」
→ LINEやメールでも良いですが、手書きのメッセージカードを渡せば印象アップ。
② 出産祝いや結婚祝いなど「お祝い系」の場合
対応マナー:「内祝い(お返し)」が慣例として根付いているため、お返し不要と言われても何かは返すのが基本。
ポイント:半返しを意識した品物(3000円のギフトには1500円程度)
赤ちゃんや夫婦の写真付きのメッセージカードを添えると喜ばれます。
→「ご祝辞への感謝」と「今後もよろしくお願いします」の気持ちを込めるのが目的です。
③ 仕事関係者や取引先からの贈り物
対応マナー:金品を直接返すのはNGなことも。礼状やメールでの感謝が基本。
例:「温かなお心遣い、誠にありがとうございます。心ばかりではございますが、今後ともよろしくお願いいたします。」
→ 応接室に飾った写真や、スタッフで分け合っている様子など、具体的な“活用風景”を添えると印象がぐっと良くなるかと思います。
感謝の気持ちを伝える、さりげない「返礼のかたち」
メッセージカード+小さな品(500〜1000円程度)
- 季節のお菓子、紅茶、入浴剤など
- メインではなく「ちょっと添える」感覚がベスト
例:「お気遣い本当にうれしかったです。これ、ほんの気持ちですが…」
手紙・メール・LINEでの丁寧なお礼
- 文章に心を込めれば、物以上に響くことも
文面例:
「素敵な贈り物をありがとうございました。お気持ちに感激しました。」
「今の私にぴったりのプレゼントで、本当にうれしかったです。」
別の機会にさりげなくお返し
- 旅行のお土産、季節のご挨拶、誕生日プレゼントなど
- あえて「お返し」と言わず、「これは別の機会に」と自然に渡す
→ “お返し”ではなく、“日頃の感謝”として表現してみる。
やってはいけないNG対応
❌ 完全スルーして何の反応もしない
→ 相手は「反応がなかった」とがっかりします。
❌ 高額な返礼品を贈ってしまう
→ 「気を遣わせてしまった…」と相手に負担をかける結果に。
❌ 「本当にいいの?」としつこく聞く
→ 気を遣わせるだけで逆効果。潔く受け取って感謝を伝えましょう。
こんなときどうする?|よくある疑問Q&A
Q. 「気持ちだけで十分」と言われたとき、何をすれば良い?
→ 言葉通りでもよいですが、短いメッセージや小さな差し入れがあると好印象です。
Q. あまり親しくない人から高価な贈り物をもらった場合は?
→ 一度は「お礼状+品物」で返すのが安心。その後、やりとりの頻度で関係性を調整しましょう。
Q. 何も用意してなかったのに急に贈られた場合は?
→ 後日でもOK。タイミングより「気持ちを表すこと」が大切です。
“お返ししない”ではなく“感謝を伝える”
「お返し不要」という言葉を真に受けて何もしないよりも、相手の気遣いに“ありがとう”を返すことを忘れないようにしたいですね。形式的な返礼ではなく、「相手を気遣う小さな行動」が信頼や人間関係を深めるきっかけになることも多いかと思います。
- 感謝の言葉
- 手書きのメッセージ
- タイミングを見たさりげないギフト
こうした“心の返礼”で、自然体ながらも好感度の高い大人の対応を目指してみるのもよいかと思います。